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少し時間があったので、お昼にホンダドリームに寄ってきました。
お目当ては、これ。
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NC700Xです。

モーターショーでお披露目されてからNC700Xは地味に気になっていて。
はっきりいって僕にはニンジャ1000があるのですが(笑)、バイク好きとして少し好奇心を刺激するモデルでした。
新開発のエンジンもどんなものなのか興味があったし、カタログをもらうついでに少し試乗もしてみちゃったので、簡単なインプレッションを。





まず、外見。
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まぁ、外見の好みは千差万別ですし、特にバイクに限っては各個人のこだわりポイントがあると思うのであまりバリバリ言うのはやめておきますが、個人的にはこれはこれでアリじゃないかなと。
全体的にさらっと見ればけっこう好きなデザインです。
ただ、あら探しをしようと思えばいろいろと出てくる点は否めません。
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個人的に眉をしかめてしまうフロント周り




例えばフロントフォーク。細すぎない?(´・ω・`)
たぶんVTR250でもこれくらいの太さはあると思うのに、670ccでこれかよぉ~、という感じですごい個人的にゲンナリします。
・・・これはあかん。




ブレーキ周りもハブレス(これが非常にカッコ悪い)のシングルディスクに片押しキャリパーの組み合わせだったり、スイングアームが羊羹型のド鉄っちんなのはお約束と、まぁ細部を細かく見るとコストダウンの影はどうしても目についてしまいますね。
まぁブレーキ等のレビューは後ほど詳しく。



特にあまりカタログ等でよくわからなかったリアのテールデザインは、どうやらこのようになっているみたいです。
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これはかなり評価がわかれそうなデザインですね。
特にフェンダーレス派の人にとっては「ありえない」デザインかもしれません。
個人的にはしばらく眺めてたら「これはこれでアリかもしれない」と思いましたが。ただ、ここまでやるならやっぱりもうひと工夫ほしかったかもしれないですね。





ただ、リアボックスをつけるには的を得たデザインのような気がします。箱が後ろに位置するのでちょうどいい位置にテールランプがくるのかなと。従来のバイクであればテールが箱の奥に引っ込んでしまい、テールライトが確認しにくい、そのためにリアボックスにテールライトをつける、といったことが場合によっては必要でしたが、これはそういうことも気にせず箱付けできそうです。なんか個人的にあまり気に入らないテールライト上部も箱を付けてしまえば隠れて見えなくなっちゃうわけだし。俺だったら喜んでリアボックス仕様にしちゃうと思います(笑)。





ちなみにテールランプは当然LEDではなく、電球式です。ここら辺はコストダウンの影響で廉価モデルなら仕方のないところでしょう。




ハンドル回りはこんな感じ。
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実際跨ってみての感想は、非常にゆったりポジションで楽ちんそのもの。
ハンドル位置も高くて近すぎず、遠すぎず。まさに「ちょうどいい」位置にあって高評価。
足つきはクロスオーバーモデルというだけあって、車高はやや高めではありますが、つま先ツンツンという感じではありません。両足のかかとが少し浮く程度で、恐怖感を感じる足つきではありません。(当方身長170cm)
オーナー以外はわからないと思いますが、足つき性はニンジャ1000とほとんど一緒のような感覚でした。かかとはつかないけど、別に怖くはないよ、という。



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メーター周り。
コンパクトにまとめられていてgoodだと思います。
個人的にはスピードメーターはデジタル、タコはアナログの組み合わせが好みなのですが、タコがデジタルというのも案外アリかな、と思いました。液晶の最上部のタコインジケーターの液晶は回転数に応じて細かく動くので見ていて楽しかった。





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ミラーの視認性は非常に良好。
調整もしやすかったです





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多少戸惑ったのがスイッチ類。
国産モデルではホーンボタンが最下部、ウインカーボタンが中央に位置しているものが多いと思いますがNC700Xは逆。ホーンが中央、ウインカーが最下部に設置されているので、試乗を初めてしばらくはこの配置に戸惑いました。何回か間違ってホーンを鳴らしてしまいました(^^;) まぁ、ここら辺は慣れの問題だと思いますが。
ちなみに当然ホーンはシングルです。「ピー!」という安っぽい音です。





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細かい点ですが、サイドスタンドはご覧の通りステップの後方にありますので、非常に出しやすいです。スタンドの出しやすさって、いざ所有して乗りだすと地味に大きな部分ですからね。
サイドスタンドを出してからの車体の傾きは至って普通。傾きすぎず、立ちすぎず。傾斜のある道路上に駐車してもさほど気にしなくてもよいと思います。
ちなみにセンタースタンドは標準装備されていませんが、オプションでセンタースタンドをホンダ純正で取りつけることができるようです(08M70-MGS-J30)。
ニンジャ1000もセンタースタンド付けばいいのに。。ぐぬぬ!ぐぬぬ!





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シートの表面はこんな感じです。程よく厚みもあるのでロングツーリングでもさほどケツが痛くなることは少なそうです。まぁこればっかりはロングに出かけてみないとわかりませんが。





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給油口はリアシートの下部に設置されています。給油の際はここをパカッと開けるらしいですが、シートバッグ装着派にとっては毎回給油の際に非常に不便を感じる仕様だと思います。もう黙ってパニアか箱付けろよ!ってことでしょうか。





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ちなみに、NC700Xの大きなポイントのひとつとなっているメットインのラゲッジスペース。ホンダもバリバリこれをオしてるわけですが、ここで思わず「ええ!?」と思ってしまったのが、「フルフェイスは入るけど、オフメットは入らない」ということ。セローでホンダドリームに寄ったのでアライのクロスツアラーを被っていたのですが、店員によると「それはたぶん厳しいと思います…」と言われてしまいました。
おい!じゃあこういう写真を公式HPに貼るなよ!
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それって詐欺じゃな~い???




クロスオーバーならオフメットを被って乗りたいと思うユーザーも多いはずだし、なんか詰めが甘いんでないの、という感が否めませんでした。まぁ、オフメット入らなくても21Lもの空間が使えるという点は非常に魅力的だし、使い道もいろいろと広がるとは思いますが、これはちょっと詐欺まがいな気がしました。





さて、乗る前から長々と書いてしまいましたが、いよいよ走りだしての感想です。
期待のエンジンの走りは果たしてどうなのか??

結論から言うと「とても楽しい!」

エンジン、やはり2気筒は楽しいですね。ツインらしいドコドコとしたあの鼓動。今は4発大好き人間ですが、そんな僕も長いことツインに乗っていたんです。これはこれでやっぱ、、いいな。



新開発のエンジン、この味がまた面白くて、もちろん4発のような高回転まで吹け上がる官能的な気持ちよさも加速もありませんが、「ドヒュルルッ!!」という感じで非常に力強い加速をします。乗馬経験は1度しかありませんが、なんか馬に乗っているような感じでした。アクセルを全開にしたら、いきなり大股でものすごいスピードで走りだされる感じです。とにかく、力強い。ドーン!




クラッチも軽く、ギアチェンジも楽々。チェンジペダルの感触がめちゃめちゃ軽くて「カチャカチャ」しているので、なんか安っぽいとも感じましたが。



ウインドプロテクションの面に関しては、残念ながら市街地の15分では到底わかりませんでした(笑)。
ただ、効果については正直あんまり期待しない方がよいかと思います。あくまで気休め程度のオマケが前についてるという感じ。ビキニカウルとかブラストバリアーのような、あくまでファッション的な要素が濃いと思いました。スクリーンはその内いろいろと社外品が出てくるかと思います。なんたって売れてるそうですからね、NC700X。





ハンドリングで感じたのは、「すごい低重心!でも曲がる!」ということ。とても面白い感覚でした。
SSなど、まぁ僕のニンジャもそうですが、基本的にスポーツバイクは高重心。重心を高く設計することによってバンクさせやすくしてあるわけですが、こいつは逆。低重心といえばアメリカンが代表例なわけで、安定するけどバンクさせにくいという常識をなんかコイツは見事に裏切ってくれます。
重心が高いスポーツバイクはバンクがさせやすい一方、峠のS字カーブなど、低速で倒しすぎると「あっヤバい!」と思わずヒヤッとする場面があるわけですが、NC700Xは違う。重心が低いので、上が軽い。だから、倒してもなんか怖くない。下でしっかり支えてくれている感じがします。
あくまで15分程度の試乗だったので本格的にバンクさせたりはできませんでしたが、スキーをするような感じでスッスッとバンクさせられます。これは新しいフィーリングでした。
ただ、もちろん走りはあくまで「それなり」です。低重心なバイクとしては非常に曲がるバイクといえますが、SSと比べてはいけません。乗っていて感じたのはフロントサスの仕事がやはりいささか心もとない。やっぱりフロントサスは不満。
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ブレーキは、必要にして効き十分でした。
正直なところ、乗る前は「うぅ~ん、シングルで大丈夫?」なんて思っていました。
ただ何度か急制動を試してみて、ちゃんと安心感のあるブレーキングができましたので、「これならいいか」と個人的には納得のレベル。
やはりシングルに片押しキャリパーの組み合わせなので、ブレーキング時にはディスクをギギーとキャリパーが必死に掴んでいる感じはありました。

僕はニンジャ1000に乗って、ブレーキは一級品の味を知ってしまった口です。ダブルディスクの対向4ポッドキャリパー、ラジアルマスターの組み合わせは最強そのもの。「シュー・・・ジュワッ」というどこまで行ってもコントローラブルで上品、かつ絶対的な制動力から生み出される安心感と信頼感。NC700Xの制動力は十分な性能をもっていますが、あれに戻れるかといわれると答えはNO。
一旦フルフェイスヘルメットを被り始めた途端、ジェッペルに戻れなくなったあの感覚と似ています。ブレーキはね、奥が深いぞ・・
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【総評】
個人的には「非常によくできました」の評価をあげたいと思います。
重箱の隅をつつけば色々と言いたいことはでてくる、細かな所は正直手を抜いてあるしチープな匂いがする。ただそれを上回るコストパフォーマンスの高さ。見積もり(試乗から帰ったら勝手にしてあったw)を見たら、ガラスコートやら盗難保険、メンテナンスパックまで付けて新車の乗りだしが80万。ABSもつけて、である。これは、すごい!



考えてみてほしい。安心の性能、新車で乗りだし80万の大型バイクがどこにあるだろうか。なんつったってCB400でさえ本体価格で80万を超える時代である。この価格設定は破格といってもいいかもしれない。それを考えると「細けぇことはいいんだよ!このバイク最高じゃねーか!」というインパクト、ポテンシャルは十分にある。そう、このバイクは「割り切って」乗れる人には最高のバイクだと個人的には思う。




おすすめは、ずばり250からステップアップしたいと思っているライダー、そして僕のように細かいところを気にしなくても平気な(=割り切れる)人、バイクの所有欲にさほどこだわらない人。それなりの値段で大型のバイクの醍醐味を味わってみたいと考えている人。こういう人たちにとってNC700Xはうってつけのバイクだと思う。
ただし最後に!
逆輸入というカテゴリーゆえ知名度が低く、価格も安く最高にホットなのになぜ売れない!と思うマシンが1つある。

ヤマハのXJ6シリーズだ。
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一番安いネイキッド、XJ6Nだと公式HPの参考価格で72万。バイクの量販店のチラシでは新車で66万という数字を見たこともある。
NC700Xはツインだが、こちらは600ccの4発。NC700Xと同じく鉄フレームでスイングアームもド鉄だが、ブレーキはダブルディスク(×片押し2ポッドキャリパー)。
逆輸入車なので乗りだしにかかる費用は国産車と比べるとどうしても高くなってしまうが、大型バイクで悩んでいる人にはぜひこのシリーズもぜひ検討候補に加えてほしいと思う。
僕は昔XJ6 Diversionに乗っていたが、こんなに扱いやすくどこへでも行けてしまう最高な相棒はないと心から思ったバイクである。
みんな、バイクに乗ろうぜ!
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ポテンシャル十分!